今年の9月26〜30日にイタリア・トリノのドーラ公園(Parco Dora)にて開催されるスローフード最大のお祭り、テッラマードレ。2004年の初開催から数えて、今回で記念すべき10回目となります。
今回のテーマは『RESTORING OUR RELATIONSHIP WITH NATURE』=『人間と自然の関係回復』です。
「直し方のわからないものを、これ以上壊すのはやめてください」
当時12歳だったセヴァン・カリス=スズキさんが国連のリオ地球サミットでこう訴えたのは1992年のことでした。
それから30年後、またしても10代のグレタ・トゥーンベリさんが国連にて
「あなた達が私たちの未来を奪っている」と訴えました。
一番危機感を持っているのはこうした若者であり、直接的な未来が脅かされていると感じるほど、地球環境の問題は深刻さを増しています。人類は地球上のあらゆる生命を蝕み、自然に対する畏敬の念や立ち振る舞い方を見失っています。
2020年ではあらゆる境界をなくし、地球全体で考えることをテーマとし、2022年では「サステナビリティ=持続可能性」から「リジェネラティブ=再生」への転換をテーマとしました。そうした布石から、歩みを進めた今回のテーマ。深刻に悪化した人間と自然の関係を回復するには、大きなパラダイムシフトが必要です。そのためのツールとして、人間の根源的な活動である「食」を通してポジティブに関係を見つめ直すことはとても効果的です。
世界中から、「人間と自然の関係を回復」している実践者が集まり、エンパワーしあうお祭りに、今から胸が躍ります。