発表1:
小川 美香子、北大院薬・教授
「光化学でがんを治す」
光化学でがんを治す抗がん剤治療において重要なのは、いかにがん細胞を効率よく殺傷し、正常細胞を傷つけないかです。我々は、抗体と水溶性フタロシアニンを利用した光治療法を開発しています。抗体で分子を識別し、さらに光で分子を識別すれば、がん細胞特異的な治療が可能となります。フタロシアニンが近赤外光を吸収後、アニオンラジカル生成を介して水溶性軸配位子が切断されフタロシアニンのπスタッキングによる凝集形成が起こることがこの治療法の肝です。がん細胞膜に結合した抗体でこの光反応を起こすことにより、細胞膜に不可逆的な亀裂を生じさせることができます。
発表2:
築地 真也、名古屋工業大・教授
「SLIPT:タンパク質局在と細胞内シグナルを操る化学ツール」
化合物を使って細胞の機能を自在にコントロールしたい!我々はこの究極のゴールを目指し、新しい化合物テクノロジーの開発を進めている。それが本講演で紹介する「SLIPT」である。SLIPTは、細胞内自己局在化能を付与した合成リガンドを用いて、タンパク質の細胞内局在を制御する技術である。これを用いると、さまざまな細胞内情報伝達経路をオルガネラ特異的に活性化することができる。最近では、一細胞内の複数のタンパク質を独立に制御することや、光を使って細胞局所で情報伝達を活性化することも可能になってきた。本講演では、SLIPTテクノロジーについて紹介し、“細胞機能の自在な制御”へ向けたSLIPTの可能性と今後の課題について述べる。
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[開催日時]
10/30 (金) 17:00 開始
[対象]
主に大学院生以上としますが、他分野の方や学部生の参加も歓迎します。
若手研究者・学生の学際交流の場にもなると嬉しいと考えています。
[開催形態]
◆A形式(最大100人、学生優先).
講演者に対して直接の質疑応答や、フリーディスカッションに参加したいと考える方は、従来のアナウンスのようにZoomでの視聴。フォーム回答後のYoutube LiveのURLを知らせる自動返信のメールとは別途メールにてZoomのリンクをお送りします(16:30頃までに送信予定)。
◆B形式(人数無制限).
テレビやラジオ感覚の視聴(ただし質問はチャットを通じて可能)で構わない方は、Youtube Liveでの視聴。フォーム回答後に送られてくる自動返信メールに記載されているYoutube LiveのURLに時間になったらアクセスいただき、講演をお楽しみください。
以上二種類の形式のどちらかの視聴方法を選択してください。
なお、Youtube Liveは開催週の週末まではアクセスできるようにしておくので、時間が合わない方も時間差視聴することが可能です。
[参加方法]
本ページ下部にある登録フォームから登録。A形式を希望された場合は、Zoom URLは当日に本Vコロキウム運営用のメール(
molecular.photoscience.v.c@gmail.com)からメールにて通知されます。
[参加費]
無料(コロキウムも懇親会も)
[タイムテーブル]
17:00 - 17:05 初めの挨拶
17:05 - 17:35 講演1
17:35 - 18:00 質疑応答1
18:00 - 18:30 講演2
18:30 - 18:55 質疑応答2
18:55 - 19:00 閉会挨拶
(希望者のみ)
20:45 - バーチャル懇親会
*オンラインツールを利用したV懇親会を計画しています。URLは、以下のフォームで参加表明いただいた方に、当日夕方までに別途メールでお送りします。
以上で不明な点があれば、こちら↓までお問い合わせください。
molecular.photoscience.v.c@gmail.com