【テーマ】 みんなで語る❝路地の未来❞ ~再生と次世代への継承~
1200年の都・京都には、歴史的に形成された多くの路地があり、そこでは市民の多様な暮らしが営まれています。京都の路地は、京町家が軒を連ねる町並みによるヒューマンなスケール感、子どもたちが安心して遊べる空間、職住一体の暮らしやコミュニティを支える空間であり、長い歴史の中で培われた暮らしの知恵や文化が集積する都市空間であり続けてきました。その一方で、地震や火災に対する防災面での脆弱性をはじめ、住民の高齢化や産業構造の変化、それらに伴う空き家化・空き地化の進行、さらには開発圧力による路地そのものの消失など、さまざまな課題を抱えています。
このような中、近年、路地の保全・再生を目的とした地域主体の防災まちづくりが進展するとともに、特に最近では、路地の持つ魅力ある都市空間を再評価し、子育てや働く場等として路地を次世代に継承していく新たな路地再生の実践の数々が、NPO・民間事業者・専門家・行政およびそれらの連携によって進められています。
『路地サミット in 京都2023』では、京都の路地で活動する人々を招いたシンポジウムと、市内の各所で開催するまち歩きを通し、京都ならではの多様な路地の魅力と路地再生の取り組みを発信するとともに、新たなパートナーシップが可能にする、次世代に継承すべき路地のビジョンについて、参加者とご一緒に考えます。