今改めて知ろうHPV関連がん ノドのがんが増えています!
―HPVワクチンのキャッチアップ接種終了を間近に控えて―
ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頸がんの原因として一般に知られていますが、その他にも様々ながんを引き起こし、HPVが原因のがん=HPV 関連がんは、全世界のがんの 約5%を占めています。中でも近年、先進国を中心にノドに発生するHPV関連がん、すなわち、HPV関連中咽頭がんが大きく増加しています。従来、中咽頭がんの多くは飲酒や喫煙が原因でしたが、現在ではその約6割でHPV感染が原因となっています。
HPV関連がんはHPVワクチンによって予防できるのが大きな特徴ですが、本邦ではHPVワクチンの接種率は低く、男性への定期接種は行われていません。また、HPV関連中咽頭がんの認知度はまだまだ低い状況です。
こうしたことから日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、中咽頭がんの啓発とHPVワクチン接種を推進する活動に取り組んでいます。今年度末でHPVワクチンのキャッチアップ接種が終了することもあり、このたび日本産科婦人科学会と合同でHPV関連中咽頭がんを含むHPV関連がんとHPVワクチンに関するセミナーを開催することとしました。
多くの参加をお待ち申し上げております。