《新しく経済学講義を読む》(全7回)
〜いかにしてシュタイナーは資本主義を乗り越えようとしたのか?〜
- 1月5日(金)20:30 - 22:00 1~2講
- 1月12日(金)20:30 - 22:00 3~4講
- 1月19日(金)20:30 - 22:00 5~6講
- 1月26日(金)20:30 - 22:00 7~8講
- 2月2日(金)20:30 - 22:00 9~10講
- 2月9日(金)20:30 - 22:00 11~12講
- 2月16日(金)20:30 - 22:00 13~14講
講師: 入間カイ
参加費: 一般 1回2500円、全7回17500円
会員 1回2000円、 全7回14000円
(会員とは、コリスコ・グループの会員を含め、普遍アントロポゾフィー・人智学協会の各グループの会員、および個人会員のことを指します。)
現代社会の息苦しさ、あるいはウクライナやガザのような理解不能な戦争、辺野古新基地の建設問題のような人権侵害と環境破壊、拡大する貧富の格差の背後には「資本主義」があると言われます。かつてはマルクスが、そして最近ではデヴィッド・グレーバーや斎藤幸平、大澤真幸といった思想家たちが取り組んできた「資本主義の克服」は、今から100年前の時代を生きたシュタイナーにとって、どのような意味を持っていたのでしょうか?
シュタイナーは資本を「自然」に対立する「精神」として捉えました。この「精神」は、マルクスのいう「資本主義の亡霊」とも共通して、人間から切り離されると自律的に動きだし、人間を支配します。シュタイナーが「自然科学」に対する「精神科学」を打ち出すことで「精神と物質」の統合を図ろうとした背景には、非人間化されていく社会への、人間の側からの挑戦があったといえます。
日本でシュタイナー思想(アントロポゾフィー・人智学)に取り組む私たちが、さまざまなグループへの分裂と対立を超えて話し合い、新しい「協会」の設立を考えている今、そもそもなぜシュタイナーは最晩年に「協会」を設立しようとしたのか、その理由を1919年の社会三分節化運動(シュタイナー学校設立)から、1922年の「国民経済学講座」を経て、1923年/ 1924年のクリスマス会議へ到る彼の社会思想の発展をたどることで捉え直したいと思います。そして、今、世界の中、アジアの中、日本の中で私たちが本当に必要としている「社会のあり方」をご一緒に探ってみたいと思います。
(入間カイ)
主催:コリスコ・グループ&MeetsAnthro@100 共同企画
*この講座では、毎回、シュタイナーによる連続講義の内容を2講ずつ取り上げながら、それを現代の社会的文脈の中に見ていきます。邦訳『シュタイナー経済学講座〜国民経済から世界経済へ』(西川隆範訳、筑摩書房)をお持ちの方は参照しながらご参加いただけると理解の助けになると思われますが、講座自体は同書の内容に限定されるものではありません。