2000年以降のフランス社会運動史の中でも、とりわけ大きな運動が展開された2023年上半期。一つが、年金改革反対運動です。この改革はジェンダーや移民にルーツを持つ人々にかかわる不平等の拡大という問題を抱えています。また、政府の強引採択という方法は、連日のデモ、学校封鎖、大規模なストライキにつながりました。もう一つは、警察官による旧植民地にルーツを持つ少年の射殺事件に対する抗議運動です。
これらに共通する国家の暴力性を、社会運動は可視化している一方、運動に対する抑圧も強まるばかりです。そんな状況下で、抗議者はどのようにたたかっているのでしょうか。
本トークセッションでは、まず上記の2つの事件をその背景とともに紹介します。そして、パリに留学しながら友達や教員、ときには見ず知らずの地域住民とデモやストライキに参加しながら、見て、聞いて、感じてきたことも共有したいと思います。
■登壇者紹介
石田 凌太(いしだ りょうた)
パリ・シテ大学、社会科学・ジェンダー論修士2年。関心は、日本軍戦時性暴力解決運動、フェミニズム/クィア運動、フランスの難民問題。ふぇみ・ゼミ、「慰安婦」問題Webサイト Fight for Justice、希望のたね基金、パリLGBTセンター、所属大学の学生運動グループ等で活動。パリのデモにしょっちゅう参加しています。
■開催日時: 2023年9月6日(水)
19:00~21:00
※オンラインと会場併用
(ふぇみ・ゼミ&カフェ事務所 東京都北区赤羽2-4-7鷹匠ハイツ403号室)の併用