この研究は，モバイルアプリケーション（以下，アプリ）を使用し，地域のイベントや社会参加に関する情報発信と，幸福感やまちの賑わいとの関係について調べる研究です．この研究は，柏の葉キャンパス駅周辺にお住まいの方で，スマートフォンを利用している20歳以上の方であれば，どなたでも調査に参加いただけます．この研究は，国立大学法人千葉大学（以下，千葉大学）予防医学センター教授の近藤克則が代表で実施します．

この調査により，アプリを用いたイベント情報や社会参加情報の発信と幸福感やまちの賑わいとの関係が明らかになると，「暮らしているだけで健康なまちづくり」の推進に役立つと考えています．研究内容の説明を読んでいただき，了承いただけましたらぜひ調査にご協力ください．

この調査研究への参加は，あなたの自由意思で決めてください．同意した後でも，あなたの意思が変わった場合は同意を撤回することができます．同意しない場合でも，途中で同意を撤回した場合でも，それを理由にあなたが不利な扱いを受けることはありません．また，一度同意いただいた後で，この説明の内容に変更があった場合は，この研究のホームページでお知らせします．本研究では個人情報であるメールアドレスを取得するため，個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインに沿って管理します．研究への参加への同意撤回のご希望があった際は，アプリアカウント，性別，年齢など，いくつかの情報を提供いただき，撤回データを特定します．一方で，同意撤回時にアプリアカウントが変更されているや撤回データの候補が複数存在するなど，特定が困難な場合にはデータの撤回が不可能となる可能性があることをご了承ください．

この調査研究は，アプリを使用し，地域のイベントや社会参加に関する情報発信と，幸福感やまちの賑わいとの関係について調べることを目的としています．

近年，インターネット利用の普及に伴い，SNSやモバイルアプリケーションを用いた健康行動や行動変容に関する研究が蓄積されてきています．また，WHO（世界保健機関）が提唱するAge-friendly cityのインパクトとしてWell-being（健康・幸福）が掲げられており，ゼロ次予防「暮らしているだけで健康なまちづくり」が求められています．しかし，SNSを利用した健康行動や行動変容促進が，Well-beingを向上させるかは明らかではありません．そこでこの研究では，アプリを用いた地域のイベントや社会参加に関する情報発信と，幸福感やまちの賑わいとの関連を検証することを目的としています．

医学研究には実施者が守るべきルールが定められています．この研究では，世界医師会が定めた「ヘルシンキ宣言」及び厚生労働省・文部科学省・経済産業省が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」を守って実施します．この研究は，千葉大学の倫理審査委員会で科学性や倫理性について審査・承認された後で開始しています．この研究について詳しく知りたい場合，研究計画書などを，研究者や参加者の権利が侵害されない範囲で閲覧することができます．ご希望の場合は問い合わせ先にご連絡ください．

柏の葉キャンパスエリアに居住している20歳以上の成人

スマートフォンを利用し研究参加への同意が得られた者

本研究では，実施期間中（約2ヶ月間以上），アプリからのイベント情報や健康に関する情報などを受け取って頂きます．また，実施期間前後の計2回，性，年齢，健康行動にあたる外出頻度，歩行時間およびWell-beingにあたる幸福感，生活満足度などに関するアンケート調査に回答して頂きます．アンケート調査はそれぞれ回答に約15〜20分程度の時間がかかります．データの分析には，アンケート調査結果を用います．また，アプリダウンロード後の初回ログイン時には別途メールで送られてくる研究用IDを使用して頂きます．

この研究は，千葉大学の倫理審査委員会で承認された日から，2024年3月31日まで実施します．

利益
本研究に参加し，アプリアカウントの作成ならびにアンケート調査に回答することで，謝礼を受け取ることができます．また，分析結果により，居住地域におけるイベント情報や社会参加情報発信と幸福感やまちの賑わいとの関係が明確となり，ゼロ次予防「暮らしているだけで健康なまちづくり」に役立てられることで，間接的な利益が生じる可能性があります．

不利益
本研究ではアプリを通じて情報発信を行うため，侵襲性のない研究であり，研究に起因する身体的な不利益が生じる可能性は極めて低いと考えられます．ただし，調査では，2回のアンケート調査に回答することで，時間的・心理的な負担や回答送信時の通信料が不利益につながる可能性があります．調査票についても内容・見やすさに配慮し，過度の負担がかからないように努めます．

この研究には無料で参加でき，研究参加による費用負担はありません．ただし，アンケート回答時のわずかなインターネット接続料はあなたの負担となります．本研究では，次に示す条件①〜③（①本研究への参加に同意した方，②事前調査に回答した方，③事後調査に回答した方）すべてを満たした方にイーピーエスホールディングス株式会社より謝礼（電子ギフトポイント*1）を送付します．謝礼は，1,000円分のギフトポイントです．

*1 電子ギフトポイントとはさまざまな提携先（カード等）の中からお好きな電子マネー等を選択し，各電子マネー等の登録サイトにてギフトIDを登録することで，ギフト金額を電子マネー等に交換することができます．

あなたが同意を撤回した場合，あなたの研究参加を中止します．その他，次の場合，研究全体が中止になる場合があります．研究を継続することに有益性がないと判断された場合，研究機関の長から中止を要請された場合，研究の重大な違反が判明した場合など．中止が決まった場合，メールもしくは研究ホームページ上でお知らせします．

この研究では，個人情報であるメールアドレスを取得するため，個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインに沿って管理します．研究が適切に実施されているかを確認するため，研究の関係者があなたのデータを閲覧する場合や，研究成果を学会や学術雑誌に発表する場合がありますが，この場合もあなたを特定できるような情報が外部に漏れることや，公開されることはありません．

本研究で収集する情報は千葉大学が定める基準を満たすセキュリティの整ったサーバに蓄積されます．研究終了後はサーバから外部電子媒体等に記録して，千葉大学で最長30年間，保管をしますが，個人を特定できる情報は含まれません．

この研究で得られた性，年齢，健康行動および幸福感などに関する情報は，環境と健康に関する研究に広く役立てます．また，新たな研究・開発にも利用する可能性があります．新たな研究や開発に利用する場合は，ホームページ上でお知らせします．その際，研究で得られた個人の特定ができない情報を，千葉大学以外の機関に提供する場合があります．また，この研究の一部の結果は，社会的・公衆衛生的に役立つ活動に利用するために，他の機関（三井不動産株式会社，柏の葉株式会社）にも提供します．提供する際，その結果から個人が特定できない情報となっています．なお，この研究で生じた知的財産権は，千葉大学と研究協力機関（三井不動産株式会社）に帰属します．

研究における利益相反とは，研究結果をゆがめる恐れのある利益が発生した状態をいいます．たとえば，研究に使用する薬を製造する会社の社員が研究を行う場合，製薬会社にとって不利益な結果にならないよう，研究データを書き換える，製薬会社にとって都合良く解釈する，などの恐れがあります．この研究では，千葉大学の研究費と他の機関の研究費（JST 産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム，三井不動産株式会社）を使用します．利益相反は千葉大学の利益相反マネジメント委員会に報告し，審査結果に基づいて適切に管理を行います．

研究に関するお問い合わせは，以下までご連絡ください．

国立大学法人千葉大学予防医学センター　近藤　克則

住所: 千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33千葉大学工学系総合研究棟Ⅰ105号室

TEL:  043-290-3177（内線3177）

e-mail: kbsh@chiba-u.jp