●日時:2023年3月22日(水)12:30〜16:30
●タイムテーブル:
・12:30〜12:45:全体オリエンテーション
・12:45〜14:00(75分):ワークⅠ:私・機関・現場ワーク
日本語教育活動を行っている機関・現場の方針に対して、違和感を覚えたエピソードをもとに、日本語教師としての自身と日本語教育活動を行っている機関・現場への理解を深める。
・14:00〜14:30:休憩
・14:30〜15:45(75分):ワークⅡ:めざす社会ワーク
日本語教師としての自身がめざす社会と機関・現場でめざされている社会を対照することをとおして、自身がめざす社会を明確にイメージしたうえで、そのような社会を実現するために、どのように行動するかを考える。
・15:45〜16:15:ワークショップのふりかえり
・16:15〜16:30:ワークショップまとめ、閉会のあいさつ
●会場:東京都文京区立肥後細川庭園集会室 芍薬(洋室B)
※対面のみの実施です。
●募集人数:12名(先着順)
●対象・参加条件
・現在、日本語教育機関において、日本語教育の実践を行っている方を対象とします。
・ワークショップでの活動に積極的に参加し、課題や振り返りに意欲的に取り組める方を歓迎します。
※本ワークショップには、ご自身の日本語教育の現場、またご自身の実践を言語化する活動が多く含まれています。
●講師:早稲田大学大学院日本語教育研究科 教授 舘岡洋子+NKS研究会メンバー
●趣旨と概要:
現在、2023年中の法制化をめざし、文化庁で日本語教育機関の認定制度および日本語教師の国家資格に関する議論が進められています。日本語教育機関および日本語教師が制度的に位置づけられることにより、日本語教師にはこれまで以上に専門家としての社会的な貢献が求められるようになることが予想されます。
私たちは、専門家としての日本語教師を「どんなフィールドに行っても、あるいは現在のフィールドが社会的影響の下で変化しても(実際には変化しないフィールドはありえない)、自身のめざす日本語教育観を軸として自らの経験やもてる力を総動員して、フィールドに合った日本語教育実践を編成し、必要に応じてフィールドそのものを変えていく力」(舘岡編、p.104)を備えた人であると捉えています。そこで、本ワークショップでは、まず、日本語教育活動を行っている中で違和感を覚えたり、もやもやしたりしたエピソードをもとに、日本語教師としての自身と日本語教育活動を行っている機関・現場への理解を深めます。
また、私たちは、日本語教育実践とは、社会的な活動、つまり、単に教師という個から学習者という個へと言語知識を伝達する活動ではなく、当該の教育実践を行った先にどのような社会が構成されるかをイメージしながら行う活動であると考えています。その際、この社会は、個々の日本語教師が機関・現場で日本語教育活動を行いながら形成していく日本語教育観にもとづいて、イメージされるはずです。そこで、本ワークショップでは、日本語教師としての自身がめざす社会と機関・現場でめざされている社会を対照することをとおして、自身がめざす社会を明確にイメージしたうえで、そのような社会を実現するために、どのように行動するかを考えます。
なお、本ワークショップにおいては、対話をとおして、自身の経験や考えを言語化するプロセスが重視されます。具体的には、一人で考えるのではなく、他の参加者やファシリテーターとやりとりしながら、自身の理念や社会像を言語化していきます。
●参考図書:舘岡洋子編『日本語教師の専門性を考える』(ココ出版)
https://cocopb.com/books/978-4-86676-033-9/