■講演内容:
生成系AIの急速な発展を受けて、著作権問題も大きな話題になっています。具体的
には、①AIによる学習/生成が著作権侵害に当たらないか、②AIによって生成された
(またはAIを用いて作成された)コンテンツはどのような場合に著作権保護を受けるか
、といった点をめぐって盛んな議論が展開されています。特に、日本は2009年に世界
で初めて情報解析に関する権利制限規定を導入し、この規定は今でも世界一強力な
ものですので、日本は現在も「機械学習パラダイス」と言えます。日本はこの有利な状
況を活用すべきと考えられますが、他方で、クリエイタを含む一部の権利者の懸念も
あり、どのようにバランスをはかるべきかという点も課題になっています。
本講演では、昨今のAIと著作権をめぐる議論を解説すると共に、特に世界で最も強
力な日本の情報解析の権利制限規定に着目し、それがAI開発に限らず様々な活用
可能性があることを検討します。
■講師略歴:
京都大学法学部卒、同大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。成城大学法
学部専任講師、立教大学教授を経て、2013年より現職。法とコンピュータ学会理事長
、著作権法学会理事、日本工業所有権法学会常務理事、ALAI Japan理事、文化審
議会著作権分科会委員、知的財産戦略本部・AI時代の知的財産権検討会委員等を
歴任。
参加方法:以下のURLから出席可否の登録をお願いします。ご登録締め切りは
12月21日17時です。