きょうと視覚文化振興財団は、2023年3月26日(日)14時から、第5回視覚文化公開ワークショップを開催します。今回は、渡辺亜由美研究員(滋賀県立美術館学芸員)が「モノと展示と展覧会」というテーマで発表後、討議します。奮ってご参加下さい。
概要
今日の展覧会では、従来「作品」と見なされてこなかった様々なモノも展示の対象になっています。今年度のワークショップで紹介されたように、何かをつくるときに必然的に生まれる副産物、生活の中の日用品、多種多様な資料もその一部です。オーセンティックな美術作品に対するオルタナティブであるこれらのモノは、これまでの「美術」あるいは「美術館」を異なる角度から照らす可能性を秘めた、美術(館)にとっての新しい価値観と言えるでしょう。同時にこれらの多様なモノは、展示方法や紹介の仕方如何で輝きもすれば、魅力が薄れてしまうこともあります。
私は学芸員として勤務する中で、様々な「モノ」を扱い、展示し、紹介しながら残す仕事に関わってきました。作家と協働してつくりあげた作品。美術館や博物館のコレクション。地域のお寺が長く守ってきた仏教彫刻。障害のある人たちがつくった造形物。美術館職員が日々の仕事の中で残してきた資料。今回のワークショップでは、これらのモノを展示するにあたり参考にした先達の仕事や研究をはじめ、経験から学んだ課題について話題提供をします。
展覧会は、独立した単発のイベントではありません。展覧会をつくることは、美術史という大きな文脈や同時代の動向を分析し位置づけながら、展示空間が消えた後も作品たちが未来へドライブしていく方法を考えることです。ワークショップを通じ、これからの展覧会のあり方についてもディスカッションできればと思います。
ワークショップ参加(現地/リモートとも)を希望される方は以下のフォームに必要事項をご記入のうえ、ご送信ください。参加方法をメールにてお送りいたします。
公益財団法人きょうと視覚文化振興財団:https://kyoto-shikakubunka.com/
日時:2023年3月26日(日) 午後2時から4時30分頃まで
会場:同志社大学今出川校地良心館良心館 RY208
https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/imadegawa.html